車間距離の開け方と安全確認
道路上の交通事故を防ぐために最も重要と言ってよいのが車間距離です。
車間距離を保持することは道路交通法でも明確に定められており、もし十分に車間距離を取らずに走行をしていた場合、それが原因で事故が起こっていなくとも違反取締の対象となります。
まして実際に追突事故を起こしてしまったという場合には、事故による違反プラス車間距離保持違反がつきますので、一発で免停や免許取り消しになってしまうことも有り得るのです。
特に近年では「煽り運転」と言われる意図的に車間距離をつめる危険運転が問題視されていますので、混雑する交通量の多い道路ではかなり厳しく違反がないか取り締まられていると思った方がよいでしょう。
ところでこの車間距離ですが、データによるとライダーやドライバーは自分で思っているほど安全な車間距離をとっていないことが分かっています。
というのも実際に追突事故を起こした運転手に尋ねてみたところ「前の車両と3秒程度は開いて運転している」という意見が大半であるにも関わらず、事故の現場検証をしてみると、ブレーキを踏んでいる時間は約1秒程度しかないという結果が出ているからです。
体感を自ら正すのは難しいことなので、こうした認知の違いがあるということをあらじめ理解しておき、混雑をしてきたときこそ気持ち多めに車間距離をとるようにしましょう。
十分に安全とされる車間距離は3秒と言われています。
感覚的にわかりづらいときは道路上にある標識などの目印をもとに、前の車両が通過してから自分の車両が同じポイントを通るまで3秒あるか測ってみると便利です。
割り込まれるのが嫌で車間距離を取らないという人へ
車間距離の話題になると決まって反論されるのが「車間距離を開けるとどんどん割り込まれるから嫌だ」という意見です。
確かに、混雑をしている道路で急に前に割り込まれるのは不愉快に感じることでしょう。
ですが割り込みに関する実験では、2秒の車間距離と4秒の車間距離で割り込まれる回数はほとんど変わりがなく、かつ目的地への到着もほとんど差がなかったという結果が出ています。
つまり無理をしてでも前の車に割り込もうとするマナーの悪いドライバーは、仮に車間距離が2秒だろうが4秒だろうが構わず割り込みをしてくるということです。
もし無理な割り込みをされても、ウインカーを出している場合などはその先の車線変更のためにやむを得ず割り込みしているケースもあります。
残念ですが公道を走行するドライバーの全てがマナーのよい人とは限りません。
もし無理な割り込みを受けても、それはそのドライバーが非常識なだけだというふうに考え、自ら危険行為をしないようにしましょう。