ビッグスクーターに乗れる大型免許
AT限定大型二輪免許は、ビッグスクーターとして分類されている大型バイクのスクーターに乗ることができる免許です。
代表的な車種としては、HONDAのシルバーウィングGT600や、フォルツァといった車種があります。
他の排気量のバイクではHONDAのCB125などホンダ車が大半なのですが、ビッグスクーターにおいてはスズキスカイウェイブ650なども非常に人気がある車種です。
免許を取得するための手順としては、大きく教習所を利用する場合と試験場でダイレクト受験をする場合とがあります。
教習所を利用する場合は入学時に「AT限定大型二輪免許」のコースを受講し、そこで卒業検定に合格をすることで本免許試験を受験することが可能です。
全く免許がない人でもいきなりAT限定大型二輪免許を受講することができますが、その場合は学科26時間、技能教習29時間とかなり多くの授業を受けなければいけません。
先に普通自動車を取得している場合は学科が1時間のみとなり、先に普通二輪車やAT限定普通二輪を取得している人なら学科は全て免除となります。
教習所にかかる料金は、無免許もしくは原付免許のみの場合は税込みで約26万円、普通自動車免許がある場合でも約18万円とかなり高額です。
AT限定普通二輪免許があればダイレクト受験も楽勝?
先にAT限定普通二輪免許を取得している人であれば、既に400ccクラスの大型スクーターを乗っているわけなので、そのままダイレクト受験をしても楽に合格するのではないかと思うところです。
なおダイレクト受験でも、先に四輪普通免許や普通二輪小型限定免許以上の二輪車免許がある人なら学科試験は免除となります。
AT限定大型二輪免許のダイレクト受験の合格率は、平成27年度では63名中6名が合格で、合格率は9.5%とかなりの狭き門です。
一時期のブームが落ち着いたということもあって、AT限定大型二輪免許を取得したいという人が減少していることもありますが、それにしてもダイレクト受験で合格をするのが難しいということはよく分かるでしょう。
ちなみにAT限定ではない通常の大型二輪免許のダイレクト受験の合格率は21.2%(平成27年度)なので、むしろMT車の方が合格しやすいと言えます。
AT限定大型二輪免許を目指す人の多くは「スクーターバイクだから運転が楽」と思いこんでしまっていますが、実際は決してそうではありません。
乗車してみればわかりますが、ビッグスクーターは細い操作が難しく、ハンドル操作に頼ってしまうと重心がグラつきルートを外れてしまいがちです。
試験を受けるときには重心移動に注意をして、腕だけで運転しないことがポイントとなります。