気がつけばガラパゴス化した原付スクーター、これからどうなる?
バイクのライダーの間では、原付スクーターの消滅が危惧されています。
しかもそのタイムリミットが2025年に迫っていることもあり、かなり危機感が現実的なものになっているのです。
購入・維持ともに低コストで原付一種は今でも高い人気を得ていますし、実際に国内での保有台数も500万台に達していると言われています。
しかしその一方で、この50ccの原付スクーターというジャンルそのものがガラパゴス化しており、世界中を見渡してももはや日本にしか存在していないという話さえもあります。
この問題は、原付スクーターが海外に販路を見出す可能性が限りなくゼロであることを示しています。
自動車・バイクメーカーでは海外進出が重要なテーマとなっていますから、その可能性がなく、頭打ちと化している国内市場に頼らざるを得ない原付スクーターは、ビジネスの観点から見てもおいしくないジャンルと化してしまっているのです。
さらにエンジン規制によって生産が続々と終了している事態
この純粋にビジネスの観点から見たガラパゴス化によるデメリットに追い打ちをかけるように、2020年12月に新たな排ガス規制が行われました。
この改正によって、排気ガスを浄化するための機能「OBDⅡ」の装着が義務付けられるようになりました。
ただし50ccの原付バイクには例外措置が設けられており、2025年11月までこの義務が猶予されています。
問題なのは、このOBDⅡの装着の義務化によってメーカー側の負担が増えることです。
製造コストが増加すれば当然価格に反映させざるを得なくなるわけですが、それによって低コストで購入できる原付スクーターのメリットが大きく損なわれてしまいます。
先述したように、ガラパゴス化で海外進出の可能性がなく国内市場も頭打ち、そこに加えてこの排ガス規制によって、「原付スクーターの息の根が止まるのではないか」と危惧する声が挙がっているわけです。
すでにスズキが50ccの原付一種の生産を終了することになっているのも、現在の大きなニュースです。
さらに原付バイク・スクーターに取って代わる存在として、電動ボードの市場が伸びています。
電動なので環境に優しく、バイクに比べて走行の安定性も優れていることから、将来性にも期待が集まっています。
ヤマハなどはすでに電動ボードの量産化を計画しているなど、明らかに原付バイクから軸を移す姿勢を見せています。
現在の環境問題とその改善のための取り組みを見ても、原付バイク・スクーターが今後さらに厳しい状況になっていくのは避けられないのかもしれません。
本当に2025年に完全に消滅してしまうのか、生産が終了した後に既存のバイクの扱いはどうなるのか、今後注目して動向をチェックする必要がありそうです。